写真から3Dはつくれる?|写真でつくれるもの・つくれないものと、うまくいく写真の撮り方
「写真を送ればそっくりのフィギュアが届く」——そう思って探し始めた方に、先にいちばん大事なところを書きます。写真から立体にしやすいものと、そうでないものがはっきり分かれます。そして、多くの方が最初に思い浮かべる「人の顔」は、いちばん難しく、多くのサービスでそもそも受けられない側に入ります。
がっかりさせるための話ではありません。分かれ目を先に知っておくと、手元にある写真のうちどれが立体に向くかが自分で判断できるようになります。
先に結論:被写体で決まります
| 写真の被写体 | 向き | 理由 |
|---|---|---|
| ペット・生きもの | 向く | 姿勢と体つきで「その子らしさ」が伝わる |
| ぬいぐるみ・おもちゃ | とても向く | もともと立体で、輪郭がはっきりしている |
| 建物・乗りもの | 向く | 直線と面が読み取りやすい |
| 植物・食べもの | 向く | 形の記憶がゆるやかで違和感が出にくい |
| 子どもが描いた絵 | 向く | もとから省略された形なので立体にしやすい |
| 人の顔・全身 | 受けられない | 実在の人物はお断りしている(後述) |
| アニメ・ゲームのキャラクター | 受けられない | 著作権・商標の対象 |
| 企業のロゴ・市販品 | 受けられない | 商標・意匠の対象 |
受けられない題材はサービスによって線引きが違います。ここに書いたのは一般的な傾向と、カタチナビでの扱いです。
なぜ人の顔は受けられないのか
理由は二つあり、どちらも「技術が追いつけば解決する」たぐいのものではありません。
ひとつは権利の問題です。顔は本人のものなので、写真を持っている人が本人とは限らず、サービス側からは確かめようがありません。ご本人の写真であっても、後ろに他の方が写っていれば、その方の分まで扱うことになります。カタチナビが実在の人物をお受けしていないのはこのためで、ご家族やお子さんの写真でも同じ扱いです。
もうひとつは見る側の目のきびしさです。人は顔のわずかな違いに敏感で、他のものなら気にならない程度のずれでも「似ていない」「なんだか怖い」と感じます。動物や乗りものなら愛嬌になるずれが、顔だけは受け入れられません。仮に権利の問題がなくても、期待どおりになりにくい題材です。
写真には「裏側」が写っていません
ここがいちばん誤解されやすいところです。写真は、ある一方向から見た姿を写したものです。背中側・底・裏に回った部分の情報は、どこにも入っていません。それでも立体は全方向に面があるので、写っていない部分は誰か(人でもAIでも)が想像で補うことになります。
この「補い」が、期待と食い違いやすい箇所です。正面から撮ったぬいぐるみの写真から立体をつくると、正面はよく似ているのに、後ろに回った瞬間に「思っていたのと違う」となることがあります。いろいろな向きから撮った写真を用意できると、この差はかなり小さくなります。
うまくいく写真の条件
同じ被写体でも、写真しだいで結果は変わります。むずかしい撮影技術は要りません。次のことだけ守れば十分です。
- 明るいところで撮る。日中の窓ぎわがいちばん確実です。暗い写真は輪郭が沈み、形が読み取れません。
- 濃い影を作らない。直射日光は影が強く出すぎます。影と模様の区別がつかなくなると、影が形として出てしまうことがあります。
- 背景をすっきりさせる。床や壁など無地の場所に置くだけで、どこまでが被写体かがはっきりします。柄の上に置くと境目が読めなくなります。
- 全体を入れる。足先や耳が切れていると、切れた先は想像で補われます。寄って撮るより、少し引いて全体を入れてください。
- ピントを合わせ、動いていない状態で撮る。ぶれた写真は輪郭がぼやけ、細部が消えます。動く相手ならおやつなどで止まってもらってください。
- 正面だけでなく、斜めと横からも。裏側の想像を減らすいちばん効く方法です。ぐるりと回って何枚か撮っておくと安心です。
写真から立体になるとき、必ず変わるところ
どのサービスを使っても共通して起きることです。知らないと「失敗した」と感じ、知っていれば「そういうもの」として受け取れます。
- 毛や羽は、まとまった面になります。ふさふさの毛並みは一本ずつ再現されず、全体のかたまりとして表現されます。もこもこ感は残りますが、質感そのものは置き換わります。
- 細いものは太くなります。ひげ・アンテナ・草の茎のように細い部分は、そのままでは折れてしまうため、支えられる太さになります。
- 透明なもの・光るものは苦手です。ガラスや水、金属の光沢は、形そのものが読み取りにくく、出来上がりも別の質感になります。
- 色は写真ほど自由には出せません。3Dプリントでは使える色に制約があるのが普通です。塗り分けたいときは、届いてから自分で塗るという手もあります。
- 大きさの感覚がずれます。画面で見た印象より、手にすると小さく感じるのがふつうです。飾る場所を先に決めておくと外しません。
「そっくり」を最優先するなら
ここまで読んで「それでも見たままに近づけたい」という場合は、写真から設計するのとは別の道があります。
- 実物をぐるりと撮って立体にする方法(3Dスキャン・フォトグラメトリ)。対象のまわりを一周しながらたくさん撮り、その形を起こします。実物が手元にあり、動かないものであれば、いちばん見たままに近づきます。逆に、動く相手や手元にない対象には使えません。
- 造形作家・工房に依頼する。写真を渡して人の手でつくってもらう方法です。雰囲気まで含めていちばん再現できますが、費用と期間は依頼先しだいで、相談から完成まで長くかかることもあります。この比べ方は子どもの絵を立体化する4つの方法にまとめています。
逆に、「その子だとわかる形が手元に残ればいい」なら、写真からの設計で十分に足ります。実物が手元になくても、動く相手でも進められるのが、この方法のいちばんの強みです。
カタチナビの場合
カタチナビでは、写真や絵をアップロードするか、つくりたいものを言葉で伝えると、AIが3Dプリントできる形に設計します。画面の3Dで前後左右を確かめてから注文でき、印刷したものをお届けします。言葉での伝え方は言葉から3Dの形ができるまでにまとめました。
お受けできないものも、はっきり書いておきます。実在の人物、アニメやゲームのキャラクター、企業のロゴ・商標は、写真であってもお受けしていません。ペット、ぬいぐるみ、お子さんの絵、ご自分で考えた生きものなどが、通りやすい題材です。3Dデータはお渡ししておらず、お届けするのは印刷した現物だけです。つくれないものの一覧は「受注生産だから、ていねいに。」に、無料の回数・サイズ・色・料金・お届けの目安はトップの「仕様・料金」にまとめています。
掲載している画面・3D・作例はイメージです。仕上がりは内容によって変わります。